( 1 ) 失業率が低い
世界では、若年層の失業率は高くなる傾向にあります。しかし日本では積極的に新規学卒者を採用しているため、若年層の失業率が抑えられています。日本の失業率が低いと言われているひとつの理由です。また日本型雇用システムを支える柱のひとつに終身雇用がありますが、正社員として雇用されることで定年まで収入が安定するため、失業率が低く抑えられているのも理由のひとつになります。
( 2 ) 長期的な人材育成
終身雇用では、長期的に働くことを前提としているため、人材の柔軟な異動・配置や長期的な視点で人材育成ができるのがメリットです。また日本型雇用システムでは、年功序列の人事制度が採用されていることが多く、同じ企業に長く勤めているほど収入も増加し、評価してもらえるため、従業員のモチベーションのアップにもつながります。企業としても愛着を持つ従業員が増えることで、組織内の機能が円滑に働き、より働きやすい環境を構築することができます。
( 3 ) チームワークの強化
終身雇用によって長期的に同じ職場で働くことで、従業員同士の情報交換やそれぞれの技術を共有・補完しながら業務を行い、効率的に仕事を進めることができることから、企業内のチームワークが強化されるというメリットもあります。さらに、在職期間が長くなるにつれて企業に対する社員の帰属意識が高まり、チームワークがより強化されます。これによって生産性の向上が期待できるため、業績アップにつながると考えられています。